= CGI として Trac をインストールする = #InstallingTracasCGI Trac を CGI スクリプトとしてインストールするために、 Web サーバが `trac.cgi` を CGI として実行できるようにする必要があります。 {{{ #!div class=important ''Trac を CGI 経由で使用するのは、 [TracModPython mod_python] や [TracFastCgi FastCGI] , Windows では [http://trac.edgewall.org/wiki/TracOnWindowsIisAjp IIS/AJP] のような他の方法よりも極めて遅いということに注意して下さい。'' }}} [http://httpd.apache.org/ Apache HTTPD] を使用している場合、設定方法は 2 通りあります: 1. `ScriptAlias` を使用し、 `trac.cgi` スクリプトを URL にマップする。 2. CGI プログラムが実行可能な、 Web サーバ上のディレクトリ (通常は `cgi-bin` が使用される) に `trac.cgi` ファイルをコピーする。 (Windows Server 2003 のマシンを使用している場合で、リポジトリから直接ファイルをコピーするのが難しい場合、新しいテキストファイルを作成し、内容をコピーして新しいファイルに貼り付けてください。) シンボリックリンクでも代用できますが、その場合 `cgi-bin` ディレクトリでは `FollowSymLinks` オプションを有効にして下さい。 CGI を分かりやすい URL にマッピングできるので、 1 番目のオプションを推奨します。 それでは、 Apache の設定ファイルに以下のブロックを追記し、ファイル名とロケーションを変更してください: {{{ ScriptAlias /trac /usr/share/trac/cgi-bin/trac.cgi }}} ''このディレクティブを使用するには `mod_alias` モジュールをインストールし、有効にしておく必要があります。'' Trac のプロジェクトが 1 つの場合、 `TRAC_ENV` 環境変数を使用してプロジェクトへのパスを指定する必要があります: {{{ SetEnv TRAC_ENV "/path/to/projectenv" }}} もしくは、複数のプロジェクトを扱うために、それらの親ディレクトリを `TRAC_ENV_PARENT_DIR` を使用して設定することができます。 {{{ SetEnv TRAC_ENV_PARENT_DIR "/path/to/project/parent/dir" }}} ''`SetEnv` ディレクティブを使用するには `mod_env` モジュールをインストールし有効にしておく必要があります。そうでなければ、 trac.cgi に TRAC_ENV を設定することができます。 "try" と "from trac.web ..." の間に以下のコードを加えてください:'' {{{ import os os.environ['TRAC_ENV'] = "/path/to/projectenv" }}} '' もしくは、 TRAC_ENV_PARENT_DIR を設定します: '' {{{ import os os.environ['TRAC_ENV_PARENT_DIR'] = "/path/to/project/parent/dir" }}} `http://yourhost.example.org/trac` のような URL で Trac が使用できるようになります。 [http://httpd.apache.org/docs/suexec.html Apache suEXEC] 機能を使用している場合、 [http://trac.edgewall.org/wiki/ApacheSuexec ApacheSuexec] を参照して下さい。 システムによっては、`trac.cgi` ファイルの shebang 行を編集して、実際に Python がインストールされているパスを指すように修正する必要がある ''かもしれません''。 Windows システム上では、 Windowsが .cgi ファイルを実行できるように設定する必要があるでしょう。 (エクスプローラ -> ツール -> フォルダオプション -> ファイルの種類 -> CGI を Python と関連付ける) == 静的なリソースをマッピングする == #MappingStaticResources このままでも Trac はスタイルシートや画像ファイルなどの静的なリソースを扱えますが、 CGI のセットアップとしては妥当な設定とは言えません。 Web サーバ自身がはるかに効率良くに直接扱うことができるドキュメントまで、 CGI スクリプトとして呼び出してしまうという結果になるからです。 [http://httpd.apache.org/ Apache HTTPD] のような Web サーバはリソースに対して "Alias" を設定することで仮想の URL を与え、サーバのファイルシステムのレイアウトとは異なる位置にマップすることができます。すでに CGI スクリプトに対して `ScriptAlias` を定義していますので、ファイルシステム上の静的リソースを含んだコンテンツをマッピングすることで CGI スクリプトの要求を回避します。 Apacheの設定ファイルを再び編集して、 CGI スクリプトの `ScriptAlias` を追記したブロックより '''上に''' 以下のブロックを追記します。ファイル名とロケーションは適宜変更してください (訳注: 0.11 以降は、静的リソースは Trac をインストールした場所の `trac/htdocs` になります): {{{ Alias /trac/chrome/common /usr/share/trac/htdocs Order allow,deny Allow from all }}} `trac.cgi` スクリプトにどんな URL をマッピングしたとしても、 `/chrome/common` というパスでは静的リソースのロケーションを使用するようになります。 例えば、Trac が `/cgi-bin/trac.cgi` にマッピングされているとしたら、 Alias の URL は `cgi-bin/trac.cgi/chrome/common` となります。 同様に、静的なリソースを使用している場合、 プロジェクトディレクトリの htdocs に Apache の設定を行うことが出来ます (再度、 CGI スクリプトの `ScriptAlias` を追記したブロックより '''上に'''、以下のブロックを追記します。ファイル名とロケーションは適宜変更してください): {{{ Alias /trac/chrome/site /path/to/projectenv/htdocs Order allow,deny Allow from all }}} あるいは、[wiki:TracIni trac.ini] に `htdocs_location` のオプションを設定することができます。 {{{ [trac] htdocs_location = /trac-htdocs }}} Trac は HTML ページに静的リソースを組み込むときに、この URL を使用するようになります。もちろん、それでも、特定の URL が指定されたときに 例えば、 Web サーバーのドキュメントルートにディレクトリをコピーするなり、シンボリックリンクを張るなりして、Web サーバ経由で、 Trac が `htdocs` ディレクトリを利用できるようにしておく必要があります: {{{ $ ln -s /usr/share/trac/htdocs /var/www/your_site.com/htdocs/trac-htdocs }}} Note: `htdocs` ディレクトリの内容を取得するには、最初に TracAdmin の `deploy` コマンドを使用して、対応する Trac リソースを展開する必要があります。 [[TracAdminHelp(deploy)]] == 認証を追加する == #AddingAuthentication Apache で認証を追加する最も単純な方法はパスワードファイルを作ることです。 `htpasswd` プログラムを使用してパスワードファイルを作成します: {{{ $ htpasswd -c /somewhere/trac.htpasswd admin New password: Re-type new password: Adding password for user admin }}} 一番最初のユーザ以外は "-c" オプションは必要ありません: {{{ $ htpasswd /somewhere/trac.htpasswd john New password: Re-type new password: Adding password for user john }}} ''`htpasswd` についての詳細は man を見てください。'' ユーザを作成した後、 TracPermissions の記述通りユーザに権限を設定することができます。 Apache の設定ファイルの中にパスワードファイル名を記述し、認証を有効にする必要があります: {{{ AuthType Basic AuthName "Trac" AuthUserFile /somewhere/trac.htpasswd Require valid-user }}} 複数のプロジェクトを持っている場合でも、パスワードファイルはプロジェクトで共通なものを使用することができます: {{{ AuthType Basic AuthName "Trac" AuthUserFile /somewhere/trac.htpasswd Require valid-user }}} より堅固なセキュリティのために、 SSL を有効にするか、少なくとも "基本認証" の代わりに "ダイジェスト認証" を使用することを推奨します。より詳しい情報については [http://httpd.apache.org/docs/2.0/ Apache HTTPD documentation] を参照して下さい。例えば、Dian 4.0r1 (etch) システムの上では、Apache 構成における関連セクションは下記のように記述できます。 {{{ LoadModule auth_digest_module /usr/lib/apache2/modules/mod_auth_digest.so AuthType Digest AuthName "trac" AuthDigestDomain /trac AuthUserFile /somewhere/trac.htpasswd Require valid-user }}} .htpasswd ファイルは htpasswd の代わりに htdigest を使って、以下の通りに作成する必要があります: {{{ # htdigest /somewhere/trac.htpasswd trac admin }}} 上記の "trac" パラメータは 上の !AuthName と同じ値にします (apache-docs の "Realm")。 ---- See also: TracGuide, TracInstall, wiki:TracModWSGI, TracFastCgi, TracModPython